犬の歯周病
【概要】
犬の歯周病は、2歳以上の8割以上の犬で認められるといわれており、歯肉や歯の周囲組織がダメージを受けることで起こる炎症です。主な原因は、歯垢にいる歯周病細菌であり、歯垢の除去がこの病気の進行に大きく関連します。歯周病が悪化すると、歯肉の退縮や歯のぐらつきが認められることがあり、さらに進行して重度になってくると歯の根元に膿が溜まってしまったり、顎の骨が折れてしまうことがあります。
【診断】
口臭や歯石の付着、歯のぐらつきや歯肉からの出血などの症状の稟告や、視診によって診断を行うことが多いです。詳細な検査になると、口腔内レントゲン検査や麻酔下での精査を行うこともあります。
【治療】
軽度なステージにおいては、自宅での歯磨きなどデンタルケアや歯石除去(スケーリング)を行うことで歯肉は正常な状態に戻ることが多いです。中程度以上のステージに関してはスケーリングおよび、ぐらつきがある歯に関しては抜歯を行います。
【当院における取り組み】
歯周病の進行予防には自宅での歯磨きがとても重要であるため、すぐに歯石除去をすすめるのではなく、まずは自宅での歯磨きトレーニングに慣れていただくことに重きを置いて指導を行います。いくつかコツはありますが、無理やり歯磨きをせずゆっくりと慣らしていくことが大事です。
【通院・入院の予測】
軽度なステージであれば、定期的に歯磨きを行えているか指導を行います。中程度以上のステージであれば、全身麻酔をかけての歯石除去や抜歯が必要ですので程度によって1~3泊程度入院していただくこともあります。
【費用の予測】
歯石除去のみを行う場合は、3万円程度、中程度~重度なステージで抜歯が必要な場合には、抜歯する本数と入院の期間にもよりますが、およそ5~10万円程度かかることが多いです。なお、この費用は一般的な場合の予測であり、動物の状態により異なる可能性があります。費用に関しては、診療された獣医師と詳しくご相談ください。