歯石除去
【概要】
歯石は、歯垢が硬化して歯に付着したもので、犬や猫の歯周病の大きな原因となります。歯石が付着すると、歯肉が炎症を起こし、進行すると歯周病へと発展します。定期的な歯石除去は、口腔内の健康を維持し、歯周病の予防につながります。
【診断】
歯石が付着していると、口臭、歯肉の赤みや腫れ、歯のぐらつきなどの症状が見られます。歯石は肉眼で確認できることが多く、診断は比較的容易です。ただし、重度の歯周病が疑われる場合は、X線検査が必要となることもあります。
【治療】
歯石除去はスケーリングと呼ばれる手法で行われます。全身麻酔をかけて、歯石を機械的に取り除きます。歯石が歯肉深くまで達している場合や、歯周病が進行している場合には、より細かく歯肉近くの洗浄や抜歯が必要になることもあります。
【当院における取り組み】
当院では、歯石除去の前にまず飼い主の方にホームケアの指導を行い、歯石が軽度な場合は自宅での歯磨きトレーニングを推奨しています。また、歯石除去後の再発を防ぐために、定期的な口腔ケアのフォローアップも実施しています。必要に応じて、歯科検診の際にX線検査も行い、目に見えない部分の確認も徹底しています。
【費用の予測】
歯石除去の費用は、軽度なケースであれば約3万円、中程度から重度の場合は5万円から10万円程度かかることが一般的です。費用は、抜歯の本数や入院の有無によって変動しますので、診察時に詳しくご相談ください。
【通院・入院の予測】
軽度な歯石除去であれば、当日中に帰宅できることが多いですが、中程度以上の歯石除去や抜歯が必要な場合は、1〜3泊の入院が必要になることがあります。治療後は定期的な通院をおすすめしています。なお、この費用は一般的な場合の予測であり、動物の状態により異なる可能性があります。費用に関しては、診療された獣医師と詳しくご相談ください。